ぶどう栽培
ぶどう栽培のプロセス
1・苗木を植えて、育てます
2・樹は3~4年で少し房が出来ます
3・この様な房をつけ、一人前になるには 7~8 年 かかります
 
4・ぶどうの樹の成長後の作業 (冬期)
「冬期」

蔓(つる)の手入れと棚の調整

樹や根もとに、わらを巻いて寒さ対策をします(かいじ)


ピオーネの樹はかいじの樹より寒さにも強いので、根もとの周りだけに、わらを敷きます


苗木段階の樹は防寒についても十分な対策を講じます

5・ぶどうの樹の成長後の作業 (陽春期)

「副芽」

この時期は、棚の上に伸びている芽の「副芽」をとる作業をします

「芽欠き」

また、この時期の大事な作業に「芽欠き」があります。ブドウの成長した時の状態をイメージして「芽欠き」を2~3回に分けて行います

理想的な「芽欠き」の追求があってこそ、後々の収穫時期に理想的な「房」が出来上がります。
品質管理は、この段階が第一歩であり、とても重要な作業です

「つる付け」

ブドウの枝は上に上に伸びて行こうとします。先端の伸びの良い新梢から順番に「つる付け」をします


針金で組んである棚に、枝をテープで止めて行きます。枝の成長を妨げない様に、そして房が下向きになる様に止めて行きます


房が棚の下に来る様に、枝がテープで軽く棚に止められているのが分かります

枝に房がいっぱい付いていますが、完成品をイメージして「芽欠き」を繰り返し行い、「つる付け」でブドウの房が、棚や他の房とバランスよく成長して行けるようにコントロールします
  
6・収穫期までのサポート・・・消毒

「消毒」

消毒は棚の上から葉っぱに、霧状に噴霧して行きます

ぶどうの傘は、消毒液が房にかかるのを防ぐ役割も果たします

7・収穫期までのサポート・・・傘かけ
傘かけ・傘換え

ぶどうの房が黄緑色で小さかった頃かけたクラフト(傘)を、

ぶどうが生長し、房が色づき始めた頃に外し、傘換えをします

クラフト(茶紙の傘)を外し、
塩ビの傘(下図)に換えます

これが塩ビの傘

透明と乳白色の2種類

上の写真は傘を開いた所

下の写真はぶどうの房にかけたときの形(三角形)


クラフトを外すと同時に、塩ビの傘にかけ換えます

従って、ぶどうの房は収穫される時まで、クラフトか塩ビのいずれかの傘によって守られているのです

8・収穫期までのサポート・・・枝抜き
枝抜き

ブドウの自然の色付けを促進させる為に「枝抜き」をします
かいじは日光着色品種につき特に枝抜き作業が重要です

「枝抜き」のポイント

1.来年度収穫予定の新芽の枝は残します。これが大前提です
2.枝ごと葉っぱを取り除きブドウの房に日が当たる様にします
3.棚全体に、日が平均的に当たるように枝や葉を切り取ります
4.棚の下の木漏れ日や棚全体の明るさを見ながらの作業です
棚全体に、日光が平均的に当たる様、枝や葉を取ります

枝ごと葉っぱを取り、ブドウの房に日光が当たる様にします 

棚の下の木漏れ日や棚全体の明るさを見ながら枝抜きをします
バランス感覚を必要とする作業です

9・収穫期までのサポート・・・センテイ
決め手は剪定(センテイ)
ブドウのセンテイ作業は、ひと房づつ、ひと粒づつの手作業です

ひと房づつ、粒の張り具合をチェック。味は実際にひと粒食べてチェック

色合いも重要なポイント
極端に色の薄い所は切り落としてしまいます


センテイ後、傘が元通りの三角形になる様に、両手でピンと引っ張って伸ばします
10.収穫期までのサポート・・・潅水
潅水 (かんすい)

真夏に猛暑日が続きますとぶどうの成長の妨げとなります。

雨が何日も降らない時には、潅水を行います

ホースを伸ばし、スプリンクラーに取り付けます


水圧調整後、

「潅水開始」です

潅水も沢山し過ぎますと、ぶどうが水分を多く摂り過ぎて玉割れ(ぶどうの粒が割れてしまう事)の原因となりますので、乾燥状態に応じた厳格な時間管理の下で行います

11.収穫期までのサポート・・・シルバー

シルバー

収穫期に雨や曇り日が多くて、日照時間の少ない年には、シルバー(銀色のシート)を棚の下に敷きます


棚の隙間から差し込む日光を反射させ、ぶどうの色付きを促進させます

味はベストに近いのに、粒や房の色がもう少しといった段階で行います

12.収穫期
ピオーネ

今が 「旬 」!

収穫は、「切る」「切らない」の判断を一瞬で決めます


形・張り・色・味など全てのチェックでOKが出た房から収穫して行きます

ぶどうの「こう」(ふさの表面に付いた白い花粉)を落とさない様に、慎重に作業します

かいじ

今が 「旬 」!

かいじも収穫基準は同じです

形・張り・色・味など全てのチェックでOKが出ますと収穫をします

13.最終センテイと計量

収穫後の最終センテイと計量

ひと房づつ計量後、
重さを基準に並べます


秤(はかり)

計量する秤は、ぶどうの重量に見合ったものを使います。

1房の計量は、1kgまでの計量秤を使います


最終センテイ・計量後

重量順にグループ化して

並べます


重量順にグループ化するのは、次の工程の「箱詰め」作業をし易くする為です
14.箱詰め
箱詰め と 計量

箱に詰めたあと再度確認

但し、今は葡萄の間に仕切りの紙は使っていません。

贈答用のピオーネ

4房入り

2kg箱に詰められたピオーネ
後は、梱包して発送です

贈答用のかいじ

4房入り

発送準備完了
山積みされた発送用の箱

雨の日や夜間に宅配用の箱を織って準備をして置きます

雨の日や夜間に出荷用の箱を織って準備をして置きます

15.発送・出荷

通常は5kg箱に詰めて、軽トラックに積んで、出荷します

コンテナのまま出荷する場合もあります

コンテナのまま出荷するケース



贈答用・ファミリーパック等の

2kg箱は、現在宅急便を利用

して全国発送をしています

16.収穫後の作業
収穫後のぶどう棚

ぶどうが全て収穫されますと、次はぶどうの樹の保護作業をします

収穫後は、ぶどう棚の下からぶどうの樹を保護する為に、消毒をします


消毒は、消毒車両(SS)を使って行います

棚の移り変わり

・・・9月・・・
棚の移り変わり

同じ位置より・・・12月
棚の移り変わり

同じ位置より・・・1月

枝の調整(切り落とし)後、ぶどう棚の下にまとめられた枝


枝を切った切り口には、枝が寒さ等で枯れない様に、枝を保護する特殊なボンドを塗ります

---この続きの作業は、上記

4・ぶどうの樹の成長後の作業 (冬期)に戻ります


以上、ぶどう栽培の流れです

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